ダイオキシンバイオセンサ <DXS-600>
DXS-600は、廃棄物焼却炉などの排ガス・飛灰・燃え殻に含まれるダイオキシン類の濃度を簡便に測定する装置です。
ダイオキシン分析用自動前処理装置SPD-600などによって精製・濃縮・DMSO転溶された試料を装置にセットすると、試料中のダイオキシン類のTEQを自動的に算出することができます。
一定の基準値で試料を判定していくスクリーニング的な簡易測定にも、また、数値をできるだけ正確に求める定量的な測定にも用いることができ、迅速・簡単にダイオキシン濃度が測定できます。
自動化により、人的誤差排除
同一試料連続測定の相対標準差(R.S.D.)が 3%以下
測定中に試薬や試料に触れない安全設計
迅速性に優れ最短10分で測定可能
5分毎に1ピークが得られ、リアルタイムな試料濃度把握が可能
抗体などの試薬の消費量が少ないため、測定にかかるコストが安価
高い相関性
GC/MS値と高い相関
簡便性
1回の前処理試料を用いて判定・定量・回収率確認・精度管理が可能
高感度測定
検出下限値は新設大型焼却炉の排出基準値以下
安定性
日間変動が無く、安定したデータ取得が可能
使いやすいWindowsソフトウェア
リアルタイムのスクリーニング測定が可能
測定結果の解析や分析報告書作成も容易
ダイオキシンバイオセンサの主な仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
定量範囲 | 実測値:5~50 ng(標準品)/mL※1 換算値:0.032~0.32 ng(2,3,4,7,8-PeCDF)/mL※2 |
測定方法 | KinExA®免疫蛍光測定法 |
測定時間 | 最短10分 |
繰返し性 | R.S.D. 3%以下※1 |
検出下限 | 実測値:3 ng(標準品)/mL※1 換算値:0.019 ng(2,3,4,7,8-PeCDF)/mL※2 |
測定対象物試料 | 排ガス、飛灰、燃殻中のダイオキシン類(精製・濃縮後DMSOに転溶した溶液) |
必要測定試料量 | 4mL(3回測定の場合) |
前処理済必要試料量 | 最大250μL |
測定セル | 流通型ディスポーサブルセル(ポリスチレン製) 全長40mm |
校正 | セル毎に実施 |
操作部 | WindowsⓇパソコン |
周囲環境 | 温度 20~30℃,湿度85%RH以下 推奨温度条件として、同一測定セルで測定実施中は、±1℃以下の温度変化であること。 |
電源 | AC100~240V系 50/60Hz MAX 50W |
本体質量 | 約27kg |
外形寸法 | W:470mm×D:300mm×H:510mm |
※2 同一セルにて繰返し測定時
※本ダイオキシンバイオセンサには経済産業省/新エネルギー・産業技術省/新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「生物の持つ機能を利用した環境中化学物質の高感度検出・計測技術の開発」の成果物である認識素子を利用しています。
※KinExAⓇは、米国Sapidyne Instrments Inc.によって開発された、独自のフロー式免疫測定および平衡結合除外法に基づく、迅速・高感度・高繰返し性を特長とする蛍光免疫測定システムの総称です。